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腰痛は温める?冷やす?どっちが正解か柔道整復師が解説

山田涼太
3 日前
読了時間: 9分

更新日:6 分前

ストレッチする女性

「温めるのと冷やすの、どっちがいいの?」


「腰が痛いとき、湿布は温感と冷感のどっちを貼ればいい?」

「お風呂で温めたほうがいいのか、冷やしたほうがいいのか分からない」

「ネットで調べると、言っていることがバラバラで迷ってしまう」


腰痛のときに温めるか冷やすかは、宇都宮整体院 咲でもよくいただく質問です。

一般的には「急に痛くなったら冷やす、長く続いていたら温める」と言われています。この考え方は大きく間違ってはいません。ただ、研究データを見てみると、実は「冷やす」ことの効果ははっきりしておらず、「温める」方に根拠があることが分かってきています。

この記事では、柔道整復師の院長が、温めると冷やすの正しい使い分けと、自分で判断するためのチェックポイント、やってはいけない注意点をお伝えします。



まずはチェック:あなたの腰痛はどのタイプ?


温めるか冷やすかを決める前に、今の腰の状態を確認しましょう。


☐ 転んだ、ぶつけたなど、はっきりしたケガのあとから痛い

☐ 痛いところを触ると、熱を持っている。腫れや赤みがある

☐ 重い物を持った、くしゃみをしたなどのあと、急に痛くなった

☐ 数週間以上、重だるい痛みが続いている

☐ 朝起きたときや、同じ姿勢が続いたあとに腰がこわばる

☐ お風呂に入ると、腰がラクになる


上の2つに当てはまる場合は、ケガによる炎症が起きている可能性があります。この場合は冷やすのが基本です。

3つ目のような「急に痛くなった腰痛(ぎっくり腰など)」は、一般的には冷やすと言われていますが、実は温めることも選択肢になります。詳しくは次の章でお伝えします。

下の3つに当てはまる場合は、温めるのがおすすめのタイプです。



一般的な考え方:「急性は冷やす、慢性は温める」


冷やすとよいと言われる場合

ケガや急な動作で腰の組織が傷つくと、その部分に炎症が起きます。炎症が起きていると、熱を持ったり腫れたりします。このとき冷やすと、血管が縮んで炎症や痛みがやわらぐと考えられています。

温めるとよいと言われる場合

長く続く腰痛の多くは、筋肉のこわばりや血行の悪さが関わっています。温めると血流が良くなり、筋肉がゆるんで痛みがやわらぎます。

ここまでは、多くの医療機関や整体院の記事で紹介されている考え方です。



実は「冷やす」効果ははっきりしていない


ここからが、ぜひ知っていただきたいポイントです。

腰痛に対する温める・冷やすの効果を調べた研究を、世界中から集めて分析した信頼性の高いレビュー(コクラン・レビュー)があります。その結論は、次のようなものでした。


・痛みが出てから3か月未満の腰痛では、温めることで痛みや動きにくさが少し軽くなるという、中程度の根拠がある

・温めることに運動を組み合わせると、さらに痛みが減り、動きやすくなる

・冷やすことについては、質の高い研究がほとんどなく、効果があるかどうか判断できない


つまり、「ぎっくり腰のような急な腰痛は、必ず冷やさなければいけない」というわけではありません。急な腰痛でも、温めてラクになるなら、温めてもかまわないのです。

ただし、転倒や打撲などのケガで、腫れや熱感がはっきりある場合は別です。この場合は、無理に温めず冷やすようにしてください。



迷ったら「気持ちいい方」を選ぶ


では、結局どうすればいいのか。当院では、次のようにお伝えしています。


  1. ケガのあとで、腫れや熱感がある → 冷やす

  2. それ以外の腰痛 → 基本は温める

  3. どちらか迷う → 実際に試して、気持ちいいと感じる方を選ぶ


温めてみて痛みが強くなったり、ズキズキ脈打つような痛みが出たりする場合は、すぐにやめてください。その場合は、炎症が強い可能性があるので、冷やすほうに切り替えましょう。


正しい温め方・冷やし方


温め方

お風呂につかる

全身が温まり、筋肉もゆるみやすくなるので、一番おすすめの方法です。38〜40度くらいのぬるめのお湯に、10〜15分ほどつかりましょう。

カイロ・ホットパック・蒸しタオル

腰だけを温めたいときに便利です。服の上から当てるようにしてください。



冷やし方

氷のうや保冷剤をタオルで包み、15〜20分ほど当てます。直接肌に当てると凍傷の危険があるので、必ずタオルで包んでください。冷やしすぎにも注意しましょう。


湿布の温感・冷感について

温感湿布や冷感湿布は、貼ったときの「温かい」「冷たい」という感覚を与えるものです。実際に腰を深く温めたり冷やしたりする力は、お風呂やホットパック、氷のうほど強くありません。湿布を使う場合も、貼ってみて気持ちいいと感じる方を選んでかまいません。



家庭で気をつけたい注意点


カイロの低温やけど

カイロを同じ場所に長時間当て続けると、気づかないうちに低温やけどを起こすことがあります。寝るときにカイロを貼ったままにするのは避けましょう。肌に直接貼るのもNGです。

家事や子育て中の「冷え」

冷房の効いた部屋で長く過ごしたり、床の冷たいキッチンに立ち続けたりすると、腰まわりが冷えて筋肉がこわばりやすくなります。腹巻きや厚手の靴下で、腰やお腹、足元を冷やさない工夫をしましょう。

温めるだけで終わらせない

先ほどの研究でも、温めることに運動を組み合わせると、より効果が高くなることが分かっています。温めて筋肉がゆるんだあとは、無理のない範囲で体を動かしましょう。「温めて安静にする」より「温めて動く」がポイントです。



こんな症状があれば、まず病院へ


腰痛の多くは筋肉や体の使い方の問題ですが、中には病気が隠れていることもあります。次のような症状がある場合は、温める・冷やすで様子を見ずに、整形外科などの医療機関を受診してください。


・安静にしていても、夜寝ていても痛みが強い

・発熱をともなう・足のしびれや力の入りにくさが、だんだん広がっている

・尿や便が出にくい、またはもれる

・転んだ、ぶつけたなど、強いケガのあとから痛い

・体重が急に減っている



【実例】「知らない」ことで、痛みが強くなってしまった


当院に来られた方のお話です。


腰が痛くなったとき、この方は温めるのか冷やすのか分からないまま、自己判断で温めました。ところが、そのときの腰は冷やすべき状態でした。温めたことで痛みはかえって強くなり、当院に来られたときには、つらい状態になっていました。

幸い、その後の施術で回復に向かいましたが、「知らないまま対処することは怖い」と、改めて感じた出来事でした。

これは腰に限った話ではありません。膝などの関節の痛みでも、本当は温めるべきなのに冷やしてしまって悪化したケースや、その逆のケースを、私はこれまで何度も見てきました。


100人いれば、100通りの体がある

この記事では、温める・冷やすの一般的な目安をお伝えしてきました。ですが、ネットの記事やAIが教えてくれるのは、あくまで「一般論」です。実際にあなたの体を見て、触って、診断しているわけではありません。

同じ「腰痛」でも、原因も、今の状態も、人によってまったく違います。100人いれば、100通りの体があります。あなたの症状が、ほかの人と同じとは限りません。

だからこそ、自分で判断するのが難しいときは、むやみに自分で対処しようとせず、専門家に体の状態を見てもらうことを忘れないでください。


この実例を入れると、記事の途中にある「迷ったら気持ちいい方を選ぶ」という部分と少しぶつかります。そこで、その章を次のように差し替えると、記事全体の主張がそろいます。



迷ったときはどうする?


当院では、次のようにお伝えしています。


  1. ケガのあとで、腫れや熱感がある → 冷やす

  2. それ以外の腰痛 → 基本は温める

  3. 自分では判断できない → 無理に対処せず、専門家に相談する


温めてみて痛みが強くなったり、ズキズキ脈打つような痛みが出たりした場合は、すぐにやめてください。炎症が起きている可能性があります。そのまま自己判断で続けず、医療機関や専門家に体の状態を見てもらいましょう。



まとめ:温めるか冷やすかより大切なこと


腰痛のとき、ケガで腫れや熱感がある場合は冷やし、それ以外は基本的に温める。迷ったら気持ちいい方を選ぶ。これが、研究データと臨床経験をふまえた、当院の考え方です。

そして、温める・冷やすは、あくまで痛みをやわらげるための「応急処置」です。腰痛を繰り返さないためには、なぜ痛みが出ているのかという原因を見極め、体の使い方や筋力のバランスを整えていくことが大切です。

温めたり冷やしたりしても良くならない場合や、腰痛を何度も繰り返している場合は、一度ご相談ください。宇都宮整体院 咲では、丁寧なお話と検査で痛みの原因を見極め、一人ひとりに合った施術とセルフケアをご提案しています。



宇都宮整体院  咲の代表

この記事を書いた人

宇都宮整体院 咲 院長 山田涼太

柔道整復師(国家資格)。整体院の院長を経て、2023年に宇都宮整体院 咲を開業。

「なぜ痛いのか」を一緒に見つけ、再発しにくい体づくりをサポートしています。



あわせて読みたい

・【腰痛の施術について】宇都宮整体院 咲の腰痛へのアプローチ

・【座ると腰が痛いのはなぜ?】原因と対処法を柔道整復師が解説


ご予約・ご相談

「自分の腰痛にはどちらがいいのか知りたい」「温めても冷やしても良くならない」という方は、お気軽にご相談ください。

【LINEで予約・相談する】https://lin.ee/YNiauVf



追伸


ここまでお読みいただきありがとうございます。


今回の内容のように、腰痛のときに温めるか冷やすかの判断には、痛みが出たきっかけ(ケガかどうか)、腫れや熱感などの炎症のサイン、痛みが続いている期間、実際に温めたり冷やしたりしたときの体の反応が関わっています。


そのため、「ぎっくり腰だから、とにかく冷やし続ける」「湿布を貼っておけば、そのうち治るだろう」といった対処だけでは、回復が遅れてしまう可能性があります。研究データでも、冷やすことの効果ははっきりしておらず、温めることに運動を組み合わせた方が、痛みが減り動きやすくなることが示されています。


実際に、

「ずっと冷やしているのに、なかなか痛みが引かない」

「湿布を貼り続けているけど、腰痛を何度も繰り返している」

「温めるとその場はラクだけど、すぐに痛みが戻ってしまう」

という方の多くが、"温める・冷やすの応急処置のあとに、痛みの原因へアプローチすること"が、これまでの対処に含まれていない状態です。


もし、・ケガによる腫れや強い熱感はない・しびれや排尿排便の異常など、緊急性の高いサインはない・温めたり冷やしたりしても、痛みを繰り返しているこのような状況に当てはまる場合は、一度体の状態を確認し、原因に合わせたケアに取り組むことを検討する価値があります。


当院では、痛みが出たきっかけや今の状態を丁寧に伺ったうえで、腰まわりの筋肉の状態や体の使い方まで含めて評価し、「なぜ腰痛を繰り返してしまうのか」を一緒に整理していきます。


無理に通院をすすめることはありませんので、「まずは自分の状態を知りたい」という方も安心してご相談ください。→ 詳しくはこちらの腰痛ページをご覧ください

参考文献

・French SD, Cameron M, Walker BF, Reggars JW, Esterman AJ. Superficial heat or cold for low back pain. Cochrane Database of Systematic Reviews. 2006;(1):CD004750.

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