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オスグッド病の医学的な原因と整体の考え方|「成長痛」との違いとは

山田涼太
9月11日
読了時間: 6分
ランニングする選手たち


「サッカーをしている息子が、膝の下を痛がる」


「運動している時は痛いのに、安静にすると治まる」


成長期のお子さんに多いこの症状、「オスグッド病」かもしれません。今回は、その医学的な原因と治療法を正確にお伝えしたうえで、よく混同される「成長痛」との違い、そして整体がどこまで関われるのか、正直にお話しします。



オスグッド病とは、医学的に何が起きているのか


オスグッド病は、10〜15歳の成長期に、ジャンプやボールを蹴るスポーツ(サッカー・バスケットボール・バレーボール・陸上競技など)をしすぎることで発症する、代表的な成長期のスポーツ障害です。

成長期は身長が急激に伸び、骨も急成長する一方で、筋肉や腱の成長がそれに追いつきません。そのため、太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)が硬くなりやすい時期でもあります。

この状態でジャンプやダッシュを繰り返すと、大腿四頭筋の力が膝蓋腱を通じて、膝下にある「脛骨粗面(けいこつそめん)」という骨の出っ張りを、強く引っ張り続けることになります。脛骨粗面には、骨が成長するための柔らかい組織(骨端核)があり、この牽引力によって発育が妨げられ、突出して痛みが出ます。



症状


  • 膝のお皿の少し下あたりが痛む

  • 押すと痛い(圧痛)

  • 運動中・運動後に痛みが強くなる

  • 進行すると、その部分が赤く腫れたり、骨が出っ張ってくることがある



「成長痛」との違い


オスグッド病と「成長痛」は、どちらも成長期の子どもの膝の痛みですが、まったく別物です。


オスグッド病

成長痛

痛む場所

脛骨粗面(膝下の特定の一点)

膝・すね・太ももなど、日によって場所が変わる

痛むタイミング

運動中・運動後

夕方〜夜間、睡眠中に痛むことも

運動との関係

明確に関係する

ほとんど関係しない

触った時の痛み

押すとはっきり痛い

特定の圧痛点がないことが多い

朝の様子

前日の運動量に応じて残ることがある

朝には治まっていることが多い

「運動と関係なく、夜になると膝や足がなんとなく痛むと言う」場合は成長痛の可能性が高く、「運動時に特定の場所を痛がり、押すとはっきり痛がる」場合はオスグッド病を疑う、という違いを知っておくと、お子さんの様子を見る際の目安になります。



医学的な標準治療


① ストレッチ・アイシング

大腿四頭筋の柔軟性を高めるストレッチと、運動後のアイシングが治療の中心です。

② 活動量の調整

痛みが強い場合は、スポーツを一時的に控える必要があります。ただし、完全に運動をやめさせるというより、痛みの程度に応じて量を調整することが大切です。

③ サポーター・バンド

膝蓋腱への負担を軽減するベルトを装着してスポーツを行うことがすすめられます。

成長期だけに起こる一過性の病気で、成長が終わると多くは自然に治まります。 ただし、無理を続けると、まれに大人になっても痛みや骨の隆起が後遺症として残ることがあります。



整体で対応できること、できないこと


整体で直接できないこと

すでに骨端核が変化してしまった部分や、骨の隆起そのものを施術で元に戻すことはできません。X線での診断が必要なため、まずは整形外科で正式な診断を受けることをおすすめします。


整体で対応できる可能性があること

オスグッド病の直接の引き金は「大腿四頭筋の柔軟性低下」であり、医学的な治療の中心もストレッチであることから、整体との相性が良い症状だと考えています。

  • 大腿四頭筋を中心に、太もも・股関節まわりの柔軟性を評価し、丁寧にほぐす

  • フォームや体の使い方によって、膝への負担が偏っていないか確認する

  • 「完全に運動をやめる」以外の、痛みと付き合いながら競技を続ける方法を一緒に考える

成長期のお子さんにとって、「大好きなスポーツを完全にやめる」という選択は難しいことも多いです。医学的な治療の範囲内で、できる限り競技を続けられるようサポートすることを大切にしています。



こんな時に整体という選択肢を考えてほしい


  • 整形外科でオスグッド病と診断されている

  • 骨の変形や遊離骨片について、医師から特に強い安静の指示は出ていない

  • ストレッチを自己流で続けているが、なかなか柔軟性が上がらない

  • 運動を続けながら、痛みとうまく付き合う方法を知りたい



実際にあったご相談から


以前、サッカーをしているお子さんが「練習後に膝の下が痛む」というご相談がありました。整形外科でオスグッド病と診断を受けており、大腿四頭筋の柔軟性がかなり低下していました。ストレッチと合わせて、キック動作の際の膝への負担のかかり方を見直していく中で、練習後の痛みが軽減していったケースがあります。あくまで一例であり、成長段階や競技内容によって経過は異なります。



当院での考え方とアプローチ


当院では、オスグッド病そのものを「治す」とは言いません。成長期特有の骨の状態は、施術で変えられるものではないためです。

そのうえで、直接の原因である大腿四頭筋の柔軟性や、フォームによる膝への負担のかかり方に対しては丁寧に評価し、競技を続けながら痛みと付き合っていけるようサポートしています。当院では子ども整体のメニューもご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

→ 詳しくはこちらの膝関節痛のページをご覧ください



まとめ


オスグッド病は、成長期の大腿四頭筋の硬さが引き金となり、脛骨粗面の成長軟骨に負担がかかることで起こる、成長期特有のスポーツ障害です。夜間に場所を変えて痛む「成長痛」とは別物で、運動時に特定の場所が痛むのが特徴です。成長が終われば自然に治まることが多いですが、直接の原因である筋肉の柔軟性に対しては、整体が力になれる可能性があります。

 


ここまでお読みいただきありがとうございます。



今回の内容のように、オスグッド病による膝の痛みは、

大腿四頭筋の柔軟性の低下、

ジャンプ・ダッシュなどの動作の繰り返し、

フォームによる膝への負担のかかり方、

成長期特有の骨と筋肉の発達のズレ

が関わっていることが多くあります。


そのため、

「痛いから、とりあえず運動を完全に休ませる」

「そのうち治るだろうと、特に対策をしない」

という対応だけでは、痛みが続いてしまったり、再開後にまた痛みが出てしまうケースも少なくありません。


実際に、

「運動中・運動後に膝の下が痛む」

「押すとはっきり痛がる」

「練習量を減らしても、なかなか改善しない」

というお子さんの多くが、

"大腿四頭筋の柔軟性へのアプローチ"が、これまでの対処に含まれていない状態です。


もし、

・整形外科でオスグッド病と診断されている

・強い安静の指示は出ていない

・運動を続けながら、痛みと付き合う方法を知りたい

このような状況に当てはまる場合は、ストレッチだけに頼らず、専門的に体の状態を確認することを検討する価値があります。


当院では、診断内容を伺ったうえで、

大腿四頭筋の柔軟性やフォームまで含めて評価し、

「なぜ練習後に膝が痛むのか」

を一緒に整理していきます。


無理に通院をすすめることはありませんので、

「まずはお子さんの状態を知りたい」

という方も安心してご相談ください。


参考文献

  • 慢性痛治療の専門医による痛みと身体のQ&A「オスグッド病」

  • ザムスト SPORTS MEDICINE LIBRARY「オスグッド病(オスグッド・シュラッター病)」

  • OKP with Lifeクリニック「オスグッド病とは?症状・原因・治療法など」

  • シン・整形外科 綱島「オスグッド病の治し方は?主な原因と治療の流れ・セルフケア方法も紹介」

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